腕の付け根 内側 痛いとはどの部位か?

痛みを感じる場所とその周囲の構造
「腕の付け根の内側が痛い」と感じるとき、多くの人が指しているのは脇の下(腋窩:えきか)から上腕の内側にかけての部分です。
このあたりには、血管・神経・リンパ・筋肉などが集中しており、ちょっとした使いすぎや姿勢のくずれでも違和感が出やすい部位とされています。
特に近くには、上腕二頭筋の腱(けん)、大胸筋・小胸筋、そして脇の下を通る「腋窩神経」や「腋窩リンパ節」などが存在します。
そのため、筋肉のこわばりや神経の圧迫、リンパの腫れなど、さまざまな原因で「内側がズキッとする」「押すと痛い」「重い感じがする」といった症状が出ることがあるそうです。
日常生活では、荷物を持ち上げたとき、スマートフォンを長時間操作したあと、または寝ている間に腕が圧迫されて痛みが出るケースも見られます。
(引用元:KRM整骨院ブログ、日本整形外科学会)
内側の痛みが起こるときに関わる主な組織
腕の内側の痛みには、いくつかの構造が関係していると言われています。
- 筋肉(上腕二頭筋・大胸筋・小胸筋)
これらの筋肉は、腕を持ち上げたり、胸の前で物を引き寄せたりするときに使われます。
特にデスクワークやトレーニングで使いすぎると、筋肉が緊張し、付け根部分に痛みを感じることがあります。 - 腱・靭帯
筋肉と骨をつなぐ「腱(けん)」が炎症を起こすと、動かした瞬間にチクッとするような痛みが出る場合があります。
腕を前に出したり、肩をひねったりする動作で悪化しやすい傾向があるそうです。 - リンパ節や血管
脇の下には「腋窩リンパ節」が集まっており、免疫反応などによって腫れると圧迫感や痛みを感じることがあります。
また、血行不良やむくみがある場合も、鈍い痛みやだるさとして現れることがあると言われています。
(引用元:Medical Note、日本リンパ学会)
「内側」の痛みが外側と違う理由
「肩や腕の外側」と「内側」では、関与する筋肉や神経が異なります。
外側の痛みは肩関節の使いすぎや腱板損傷に関連することが多いのに対し、内側の痛みは神経やリンパ、筋肉のバランスの乱れに関係していることが多いとされています。
また、上腕内側を通る「尺骨神経」や「内側皮神経」は、首や鎖骨の周囲から走ってくるため、首こりや姿勢の悪さが影響して腕の付け根に痛みが出ることもあると考えられています。
つまり、腕そのものだけでなく、首や肩の筋肉・関節も痛みの原因とつながっているケースがあるのです。
(引用元:日本理学療法士協会、厚生労働省 e-ヘルスネット)
どんな痛み方が多いのか
「ズキズキ痛む」「押すと痛い」「動かすとピキッとする」など、症状の出方は人それぞれですが、動作に関係しているかどうかで原因をある程度推測できるとされています。
- 動かしたときに痛い → 筋肉や腱の緊張
- 安静時や夜間も痛む → 神経やリンパの関与
- 押すと局所的に痛い → 炎症や筋膜の張り
このように、痛みの性質を観察することが、適切な対処につながる第一歩になると考えられています。
(引用元:KRM整骨院ブログ、あいクリニック)
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考えられる主な原因(リンパ・筋肉・神経など)

1. 筋肉や腱の炎症・緊張による痛み
腕の付け根の内側が痛む原因の中で、最も多いとされているのが筋肉や腱の使いすぎによる炎症や緊張です。
この部位には「上腕二頭筋」や「大胸筋」「小胸筋」など、腕や肩を動かす主要な筋肉が集中しています。
たとえば、重い荷物を持ち上げたり、デスクワークで長時間同じ姿勢を続けたりすると、これらの筋肉が硬くなり、付け根部分の腱に負担がかかります。
すると、動かすたびに「ズキッ」とした痛みが出たり、押したときに鈍い痛みを感じるようになることがあります。
特に、腕を前に出す・引く・上げるといった動作で痛みが強くなる場合は、筋肉や腱が関係している可能性が高いとされています。
(引用元:KRM整骨院ブログ、Medical Note)
2. リンパ節の腫れや炎症によるもの
脇の下(腋窩)には「腋窩リンパ節」と呼ばれるリンパの集まりがあり、免疫機能を担っています。
風邪や感染症、または体内の炎症反応などによってリンパ節が一時的に腫れると、腕の付け根の内側が押すと痛い・動かすと引っ張られるように痛むといった症状が出ることがあるそうです。
また、ワクチン接種後やケガのあとの炎症でも一時的にリンパが反応して痛みが出ることがあります。
ただし、しこりのような硬い腫れが長く続く場合や、発熱・倦怠感を伴うときは、医療機関での確認がすすめられています。
(引用元:日本リンパ学会、日本整形外科学会)
3. 神経の圧迫・頚椎からの関連痛
腕の付け根の内側は、実は首から伸びる神経(腕神経叢:わんしんけいそう)が通る経路でもあります。
そのため、首や肩の筋肉がこわばったり、頚椎(けいつい)にゆがみが生じたりすると、神経が圧迫されて痛みが腕まで広がることがあります。
この場合、痛みだけでなく「ピリピリ」「ビリッと電気が走るような感覚」「腕のだるさ」などを伴うこともあります。
とくに、デスクワークやスマートフォンの操作が多い人は、**猫背姿勢で首が前に出る(ストレートネック)**状態になりやすく、神経への負担が大きくなるとされています。
(引用元:日本脊椎脊髄病学会、厚生労働省 e-ヘルスネット)
4. 姿勢不良や筋バランスの崩れ
長時間の前かがみ姿勢や肩をすくめるクセがある人は、胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)が硬くなり、肩甲骨が動きにくくなる傾向があります。
これにより、腕を上げる・引くなどの動作で付け根に負担が集中し、筋肉痛や炎症が起きやすくなると考えられています。
特にスマートフォンやノートパソコンを使うときの「巻き肩姿勢」は、内側の筋肉を常に縮めた状態にするため、血流が悪くなり痛みが出やすい姿勢です。
また、反対に背中側の筋肉(菱形筋や僧帽筋)が弱くなることで、肩が前に出てしまい、バランスがさらに崩れることもあります。
(引用元:日本理学療法士協会、あいクリニック)
5. その他の原因:炎症・ケガ・外傷など
スポーツやトレーニング中に急な負荷がかかると、筋肉や腱に小さな損傷が起きることがあります。
また、転倒や打撲などによって筋膜がねじれたり、局所的に炎症を起こしたりするケースもあります。
こうした場合は、動かしたときだけでなく、安静にしていても鈍い痛みが残ることがあります。
まれに、内臓疾患や感染による放散痛が腕の内側に出ることも報告されていますが、その場合は発熱や全身のだるさを伴うことが多いとされています。
原因が分からず数日以上続く場合は、早めに整形外科や内科などで触診や検査を受けると安心です。
(引用元:KRM整骨院ブログ、Medical Note)
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セルフチェック法:痛みタイプを見分ける

自分の痛みの「きっかけ」と「特徴」を確認する
腕の付け根の内側が痛いときは、まずどんな動作で痛みが出るかを確認してみましょう。
原因が筋肉・リンパ・神経のどこにあるかで、痛み方の特徴が少しずつ違うと言われています。
次のようなポイントをチェックしてみてください。
- 動かした瞬間にチクッと痛む → 筋肉や腱の緊張・炎症の可能性
- 押すとズーンと響くような痛み → リンパや筋膜の張りの影響
- 何もしていなくてもズキズキする → 炎症や神経の圧迫が関係していることがある
- ピリピリ・しびれ感を伴う → 首から出ている神経が圧迫されている可能性
こうした違いを確認することで、どの部分に負担がかかっているのかをある程度見極められると考えられています。
(引用元:KRM整骨院ブログ、Medical Note)
簡単にできる動作チェック
次に、実際に腕を動かしながら痛みの出方を観察してみましょう。
ただし、無理に動かすと悪化することもあるため、痛みが強いときは安静にすることを優先してください。
- 腕を前に上げてみる(屈曲動作)
胸の筋肉(大胸筋)や上腕二頭筋に負担がかかる動き。
前に上げると痛む場合は、筋肉のこわばりや腱の炎症が考えられます。 - 腕を横に広げてみる(外転動作)
肩甲骨や小胸筋の動きが関係します。
脇のあたりに痛みが出る場合は、筋肉の過緊張またはリンパの圧迫が原因になることもあります。 - 首を軽く動かしてみる
首を横に倒したり後ろに反らしたときに、腕の付け根や内側まで響くような痛みがある場合は、首の神経や筋膜が関係している可能性があります。 - 脇の下を軽く押してみる
やわらかい腫れやしこり、熱感がある場合は、リンパ節の腫れが影響しているケースもあります。
(引用元:日本整形外科学会、あいクリニック)
痛みの出方でわかるセルフサイン
痛みの性質は、体からのサインとも言われています。
次のような違いを参考にして、自分の痛みがどのタイプに近いかを把握してみましょう。
痛みの種類 | 主な原因 | 特徴的なサイン |
---|---|---|
鋭くズキッと痛む | 筋肉・腱の炎症 | 動作時に強く出る・安静で軽減 |
押すと鈍く痛い | リンパ・筋膜の緊張 | 腫れ・むくみを感じる |
ピリピリしびれる | 神経の圧迫 | 首や肩こりを伴う・腕がだるい |
じんわり重い | 姿勢不良・血行不良 | 長時間同じ姿勢後に悪化する |
このように、痛みの「出るタイミング」「感じ方」「部位」を細かく観察することで、原因を見極める手がかりになります。
(引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット、日本理学療法士協会)
チェック時の注意点
セルフチェックはあくまで「目安」であり、正確な原因を判断するものではありません。
もし次のような症状がある場合は、早めに整形外科や内科での触診・検査を受けたほうが良いとされています。
- 数日たっても痛みが引かない
- 腕のしびれ・脱力感がある
- 発熱やしこりを伴う
- 首や肩にも痛みが広がっている
こうした症状は、神経や血流、リンパなど体の深部に原因がある可能性があるため、専門的なチェックが安心です。
(引用元:日本医師会、KRM整骨院ブログ)
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自宅でできる緩和ケア・ストレッチ・姿勢改善

痛みが強いときの基本ケア
腕の付け根の内側が痛いときは、まず無理に動かさないことが基本です。
特に動かすたびにズキッとした痛みがある場合は、筋肉や腱に小さな炎症が起きている可能性があるため、安静にする時間をとりましょう。
痛みが出始めてから24〜48時間以内は、**冷却(アイシング)**が効果的とされています。
タオルで包んだ保冷剤を痛みのある部分に10〜15分当て、1〜2時間おきに繰り返します。
これにより炎症を抑え、腫れや熱感をやわらげることができると言われています。
一方、数日経っても痛みが残る・こわばるような違和感がある場合は、温めて血流を促す方法に切り替えましょう。
蒸しタオルを脇の下や肩の付け根に当てたり、入浴で体全体を温めたりすることで、筋肉がやわらぎやすくなります。
(引用元:KRM整骨院ブログ、Medical Note)
筋肉の緊張をゆるめるストレッチ
痛みが落ち着いてきたら、軽めのストレッチを取り入れることで再発を防ぎやすくなります。
ポイントは「気持ちよい範囲で、ゆっくり行う」ことです。
- 大胸筋ストレッチ
壁の横に立ち、肘を90度に曲げた状態で手を壁につけます。
そこから体を少し前に倒していくと、胸の前〜腕の付け根あたりがじんわり伸びます。
10秒キープして3回程度行いましょう。 - 上腕二頭筋ストレッチ
手のひらを外に向け、腕を後ろへ引いていきます。
力を抜いて肩の前が伸びるのを感じながら10秒キープ。
左右をバランスよく行うのがポイントです。 - 肩甲骨リリース
両手を背中の後ろで組み、肩甲骨を寄せながら胸を軽く張ります。
深呼吸をしながら行うと、血流がよくなり肩の動きもスムーズになります。
(引用元:日本理学療法士協会、厚生労働省 e-ヘルスネット)
姿勢を整えて痛みを繰り返さないために
腕の付け根の内側が痛む人の多くは、**「肩が前に出る姿勢(巻き肩)」や「猫背」**になっている傾向があります。
この姿勢は胸の筋肉を常に縮めた状態にし、血流が悪くなることで痛みを招きやすいのです。
日常生活の中では次のような意識を持つと、痛みの再発を防ぎやすくなると言われています。
- スマートフォンを目線の高さで使う
下を向く時間を減らすことで、首〜肩〜腕の筋肉への負担を軽減できます。 - デスクワーク中は肩をリラックスさせる
肘を90度に保ち、背もたれに軽くもたれる姿勢をとりましょう。 - 背中をまっすぐに保つ
骨盤を立て、背筋を伸ばすことで、腕の付け根の筋肉が過度に引っ張られにくくなります。
軽い運動で血流をサポート
ストレッチに加えて、軽い体操や動作リセットを取り入れるのもおすすめです。
- 肩回し運動:肩を前後に大きく10回ずつ回す
- 腕振り体操:力を抜いて腕を前後にゆらす
- 胸開き呼吸:息を吸いながら胸を広げ、吐くときに肩の力を抜く
これらの動きは、デスクワークや家事の合間に取り入れるだけでも、血行を促進し、筋肉の緊張を軽減する効果が期待できると言われています。
(引用元:日本医師会、KRM整骨院ブログ)
ケアを続けるときの注意点
ストレッチや温めケアは、痛みが落ち着いたあとに行うのが基本です。
強い痛みがあるときに無理に動かすと、かえって炎症を悪化させてしまう場合があります。
また、痛みが数日経っても変化しない、もしくは強くなる場合は、筋肉だけでなく神経やリンパが関係している可能性もあります。
その際は、整形外科や専門機関で触診や検査を受けることがすすめられています。
(引用元:Medical Note、日本整形外科学会)
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注意すべきサインと来院の目安

痛みが長引く・悪化する場合は注意
腕の付け根の内側が痛い場合、多くは筋肉や腱の一時的な炎症・緊張などで自然に改善すると言われています。
しかし、中には神経の圧迫やリンパ節の異常、関節や血流のトラブルが隠れているケースもあるため、一定期間続く場合は注意が必要です。
次のような状態に当てはまるときは、自己判断せずに早めに専門機関で相談することがすすめられています。
- 痛みが1週間以上続く、または日に日に強くなる
- 夜間や安静時にもズキズキする
- 腕や手にしびれ、脱力感、冷えを伴う
- 発熱や脇の下の腫れ・しこりがある
- 首や肩にも痛みが広がっている
こうしたサインが見られるときは、筋肉の問題だけではなく、神経やリンパ、内臓からの影響が関係していることもあると考えられています。
(引用元:KRM整骨院ブログ、Medical Note)
想定される疾患やトラブルの例
- 腋窩リンパ節の炎症・腫れ
風邪や感染、免疫反応によってリンパ節が一時的に腫れることがあります。
押すと痛みを感じたり、動かすと違和感が出たりする場合は、リンパの反応が関係している可能性があります。 - 頚椎(首)由来の神経痛
首の神経が圧迫されることで、痛みやしびれが腕まで広がることがあります。
特に「ピリピリ」「ビリッ」とした放散痛が出る場合は、神経根の圧迫が関係していることもあるそうです。 - 胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
首と鎖骨の間で神経や血管が圧迫されることで、腕の付け根〜手にかけてしびれや重だるさが出ることがあります。
長時間の猫背姿勢や肩をすくめるクセが原因になることが多いとされています。 - 筋肉や腱の炎症(上腕二頭筋腱炎など)
繰り返しの動作やトレーニングで腱に小さな炎症が起き、動かしたときに痛むことがあります。
(引用元:日本整形外科学会、日本脊椎脊髄病学会、厚生労働省 e-ヘルスネット)
来院を検討すべきタイミング
自己ケアで様子を見ても改善しない場合や、次のようなサインがある場合は、整形外科や内科での触診・検査が推奨されています。
- しびれや脱力を伴う痛みがある
- 腫れや発熱を伴い、押すと強く痛む
- 痛みが3〜5日たっても軽減しない
- 日常生活(着替え・持ち上げ動作)に支障が出ている
医療機関では、レントゲンやエコー、MRIなどの画像検査を行い、筋肉・腱・神経・リンパの状態を確認します。
原因がはっきりすると、温熱療法・ストレッチ指導・姿勢改善などの施術プランを立てやすくなります。
(引用元:あいクリニック、日本医師会)
放置によるリスク
「少し痛いけど大丈夫だろう」と放っておくと、筋肉や関節の動きが制限され、かばう動作によって別の部位に負担がかかることがあります。
たとえば、肩や首の筋肉が緊張し、頭痛や肩こり、猫背の悪化などを引き起こすこともあります。
また、神経圧迫を伴うケースでは、放置するとしびれが慢性化しやすいとされているため、早期に正しい対処を行うことが重要です。
(引用元:日本理学療法士協会、KRM整骨院ブログ)
再発を防ぐための生活習慣の見直し
医療機関で大きな異常がなかった場合でも、再発を防ぐには姿勢・動作・生活環境を見直すことがポイントです。
- デスクワーク時は肘を体の近くに保つ
- スマホを見るときは顔を下げすぎない
- 片側に荷物をかけるクセをなくす
- 入浴や軽いストレッチで血流を整える
これらを意識するだけでも、筋肉やリンパの負担を減らし、再発予防につながると考えられています。
(引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット、日本整形外科学会)
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